コンピュータ囲碁

チェスとは異なり、囲碁プレーのコンピュータプログラムは、対局の奥深さに対処できるレベルには達していないのが実情で、現在は5~10級(アマチュアの中から下)のレベルにあります。従って、特定プログラムの弱点が学ばれてしまうと、プログラムの強さのレベルは急激に下降します。

強力な囲碁プログラムの作成は、コンピュータ科学の分野において、最も難しく、かつエキサイティングな課題の一つです。十分に問題点が定義され、専門家の知識も活用でき、進歩が確実に計測できるにもかかわらず、囲碁のプログラムは未だに弱いのです。このような科学的にクリアな問題の解決を進捗させられないのであれば、コンピュータが他の分野を進化させるといったことも疑わしいということになるでしょう。

大きな課題の一つは、コンピュータチェスには有効であったアプローチが、囲碁にはうまく適用できないことです。チェスでは、順番ごとに限りがある手の数と比較的単純な評価機能の組み合わせによって、Brute force search(力まかせ探索)がうまく機能しました。しかし囲碁では、平均的な手の数はチェスの38に比べて約200と多いだけでなく、単純な評価機能もありません。また、囲碁には視覚的な要素が強く働くため、コンピュータよりも人間の方を利することがあるのです。しかし、「力まかせ探索」が直接適用できない一方で、チェスのケースから習得したある種の法則は、囲碁にも活用できると考えています。

Update: The preceding paragraphs were written before the success of Monte Carlo based programs. Using massive computing power, the strongest programs are now close to professional strength on 9x9, and have won 7-stone handicap games against professional players. SmartGo on the iPhone is using our own Monte Carlo engine, and we will be integrating that engine into the desktop program in future versions.

囲碁に関する文献

Katie HafnerによるNew York Times紙の記事は、囲碁プラグラムの作成における難題について記述しており、他のプログラムとともにSmartGoについて触れています。 それから、映画"ビューティフル・マインド"の中でも囲碁がプレーされています。みなさんは気付かれましたか?

Mark AthitakisがSF Weekly誌に執筆した長編記事は、Anders Kierulfをはじめ、他のGoプレーヤーやプログラマーについて特集しています。 "Go Crazy(囲碁キチ)"の異名は少し残念ですが、全体的に非常に興味深い内容になっています。